9月になって朝と夜が少しずつ肌寒くなってきましたね。
相変わらず日中は暑いですが、寒暖差で体調を崩しやすい季節なので、生徒の皆様は気を付けるようにしてください。そろそろTシャツだけではなく、常に羽織れるものを一枚着てくる方がよさそうですね。
英語の勉強法
ー共通テストによって何が変わるか?ー
さて、今日は英語の勉強について話します。
昨年度から共通テストというこれまでのセンター試験に代わる新形式のテストが開始しました。センター試験やこれまでの英語の試験と違い、「文法問題がないこと」、「時間に対して文章量が多いこと」が主な違いとして挙げられます。
もうすでに過去問や模擬問題を解いている人もたくさんおられると思いますが、この共通テストが始まったことで気を付けなければならない点が出てきました。
それは、英語の勉強の仕方にバリエーションが必要になったことです。
これまでの英語の勉強はしっかりと文法を固めて、英単語を覚えて、英文解釈の練習をし、過去問を解くという流れで二次、センターともに十分対策ができましたが、共通テストが始まったことでより「感覚的に英語を理解するスキル」が問われるようになったのです。
この「英語を感覚的に理解するスキル」というのは従来の文法や和訳中心の勉強法ではなかなか身に付かないため、勉強のやり方を変える必要が出てきました。
感覚的な英語理解力の身に着け方
では、共通テストに求められる「感覚的英語理解力」を身に着けるにはどうすればいいのでしょうか?
結論から言えばすごく単純で、「多読多聴」が唯一の解決策となります。
結局のところ、英語を英語のままに理解するには英語そのものに慣れるしかありません。文法や構造のことは深く考えずに、時にはわからない単語は読み飛ばしながら文章全体の意味を理解する力をつけていく必要があります。
英語の授業の際に生徒たちにはこのことを話しておりますが、実際の授業で十分な量を行うことは実質難しいため、結局は生徒本人が普段から意識して「多読多聴」に取り組むしかありません。
授業や宿題の時間以外でどれだけ英語に触れる量を増やせるかということが、共通テストで高得点をとるうえで求められる課題と言えるでしょう。
多読多聴で気を付けること
最後に多読多聴を行う上での注意点をいくつか挙げておきます。
ひとつめは多読多聴をこなすといっても、正しく理解することが大切ということです。
例えば単語の意味が分からなければ、全体を読んでいるときは読み飛ばしても良いですが、ひと段落が付いたらきちんと調べるようにしましょう。文脈で覚えた単語は忘れにくくなりますし、やはり単語の意味は知っている方が全体も理解しやくすくなります。
リスニングも問題が解けたから、なんとなく全体が分かったからよしとするのではなく、時には一文一文を正確にディクテーションしたり、スクリプトを見て正確に意味の確認をすることも必要です。
さらに、理解をするためには文法や構文把握の知識は必要なので、普段学校や塾で勉強していることが多読多聴を効率よくこなすために必要になります。ですので、やはり文法の学習は大切にしてください。
以上のように、一度正確に理解をする作業をしてから、何度も読み聞きを繰り返すことで、理屈を飛ばして分かる状態に持っていくことが正しい多読多聴のやり方です。量をこなすことだけを意識しないようにしてください。
注意点の二つ目は、きちんと二次試験対策も行うということです。
今回は多読多聴の必要性を話していますが、英語の勉強は多読多聴だけでよいという話ではありません。二次試験ではやはり従来型の英文解釈力や翻訳能力が求められるので、それに対応できる練習は依然として必要になります。
結局は、多読多聴と二次対策としての精読練習をバランスよくこなすことが大学入試をクリアするために求められるようになったということです。
以前にもまして英語だけでやることが増えてしまいますが、精読と速読はお互いに相乗効果があることなので、どちらかに偏ることなく両方を意識しつつ勉強していきましょう。
清啓塾では、このようなことを普段の授業で伝えつつ、二次試験を見据えた授業を行っています。受験生は9月末~10月ごろから過去問演習に入りますので、本試験への対応力を身に着けていきましょう。