文法用語は必要か

こんにちは。兵庫県川西市の進学塾、清啓塾です。後期授業が始まり2週間たちました。高3生はいよいよあとがないですよ。今年の高3生はどうもマイペースな生徒が多く、例年に比べて単語テストの出来もいまいちです。単語の勉強はやって当たり前なので、受験生であることを今一度自覚しましょう。

さて、今回は、高1,2生、特に高2生に英文の精読授業をしていて気になることについて。たとえば授業中に"The person leaving the room last has to turn off the heater."という文が出てきた時、「この文中の"leaving"はどういう働きをしているの?」という質問をしても、いまいちピンとこない生徒が多いんですね。よくよく聞いてみると、本文訳は一応できます。しかし、"leaving"のはたらきについて体系的に説明ができない。おそらく、頭のなかでは何となく理解しているのでしょうが、きちんと言語化できないわけです。

何故でしょうか。おそらくは、客観的に説明するための用語をきちんと自分のなかで整理していないからです。昔から「文法用語があるから英語が出来るようにならないんだ!」という意見があります。会話重視の英語教育者に多い意見で、中学校の教科書の一部にも最近、この考え方が反映されています。しかし、こうした見方は物事を転倒しています。文法用語があるから英語が出来なくなるのではなく、文法用語があるから英文法を体系的に理解することが可能となり、しいては英語が出来るようになるのです。

竹岡広信先生曰く、英文法用語に限らず、「専門用語とは、意思の伝達を簡単にするための言葉です。」(竹岡広信『Q&A即決英語勉強法』教学者36頁)もちろん、懸垂分詞構文や最近の文法書にはあまり出てこない時制(tense)と(aspect)といった用語まで普通の受験生が覚える必要はないかと思います。しかし、先の例でいうと、「現在分詞」「後置修飾」といった用語くらいは必須知識です。最低限、覚えておくべき文法用語を、竹岡広信先生が『Q&A即決英語勉強法』の38~41頁に一覧として載せていますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

  • 大学受験を目指す生徒様・保護者様はこちら
  • 高校受験を目指す生徒様・保護者様はこちら